モバイルコーヒー講座
3.美味しく淹れるには

3-4 サイフォン
仕組み
フラスコの湯を加熱すると内部の気圧が膨張して、コーヒーの粉を入れておいた上部のロートに湯が上ります。ロートで粉が湯に漬かりコーヒーが抽出されます。熱源を外すと、下部のフラスコの気圧が下がり、ロートのコーヒーが落ちてきます。

特徴
一番の特徴は演出効果です。見ていて楽しいです。また、高温で抽出されるため、ロートの上部から香りが広がります。また、同じ手順であれば誰が使っても抽出にブレが出にくいです。 反面、高温でしか抽出できない、ハンドドリップのような細やかな調整ができない、器具の管理が手間、などの特徴もあります。

パーツ
【ロート】
コーヒーの粉を入れて、この部分に上がってきたお湯がコーヒーになります。
【フラスコ】
スタンドにセットします。お湯を注ぎ、最後に完成したコーヒーを受けます。
【スタンド】
フラスコを固定します。
【濾過器】
ネルorペーパーのフィルターをセットして、使用します。ロートからフラスコにコーヒーが落ちる際に濾過します。
【ロート立て】
未使用時は蓋になるタイプがあります。ロートを立てかけておきます。

コーヒーの量の目安
高温で過抽出になりがちなので、粉砕は中挽き、粗挽きくらいがオススメです。 表は目安です。器具によって量が違います。 フラスコで湯を注ぐ目安まで水を注ぎ、メジャーカップに移して量を計測して一度抽出して、その時の濃度を元に、粉の量を調整していくと良いです。
完成量使う豆の量
120ml10g〜14g
240ml20g〜28g
360ml30g〜42g
480ml40g〜56g

手順
「1」
完成量に合わせて、熱湯をフラスコに注ぎます。コーヒーの粉も挽いておきます。

注意:フラスコの外側に水滴が付いていると、温度差でガラスが割れる危険性があるので、フラスコの外側は十分に拭いて乾燥した状態にしてください。

「2」
アルコールランプなど、熱源を下に設置します。

「3」
ロートに濾過器をセットします。ロートの下から鎖を掴んでバネを伸ばして、フックを引っ掛けます。

注意:しっかり掴まないと、バネが戻ってロートが割れます。

「4」
コーヒーの粉を、ロートに入れます。フラスコにロートを軽く挿します。密閉はしないでください。

「5」
フラスコ内の湯がブクブクと沸騰したら、ロートをフラスコに軽く押し込んでください。

「6」
フラスコ内の湯がロートに上がりきったら、10回〜15回グルグルとかき混ぜて、1分まちます。

「7」
1分経過したら、軽く2,3回かき混ぜて、熱源を止めます。アルコールランプの場合外して火を消します。

「8」
コーヒーが落ちきったら、ロートを外します。利き手の反対でしっかりとスタンドを握り、利き手でロートの上部を持ってください。(下部は熱いです)

注意:無理をすると、器具が破損します。ゆっくりと無理せず外してください。

「9」
完成です。

補足
・フラスコに入れるのは水でも良いですが、沸騰までに量が減る、時間が掛かるなどの理由で、湯がオススメです。
・ネルフィルターの場合、初めて使用する前に熱湯か、出がらしのコーヒーを混ぜた熱湯で、煮込んでください。使用後は、流水で十分に洗い流し、水に浸した状態で冷蔵庫で保管してください。タッパー等が便利です。40〜50回程度で交換するのが良いです。
・沸騰してからロートをフラスコにセットしてもよいですが、一旦湯温が下がってしまう為、湯が上昇するのが遅れます。
・あまり強く押し込むと、ゴムの劣化が早まります。また、後で外れなくなります。ゴム部分に隙間が無い程度に軽くセットすると良いです。
・かき混ぜる時に、濾過器に強く当たると、コーヒーが下に漏れるので気をつけてください。
・かき混ぜる回数は、常に同じ回数にしてください。慣れてくると、粉の量で濃度の調整ができます。

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